発達障害かもしれないと感じる要素はあるのに、診断名がつかないというグレーゾーンの子どもの対応方法を考えてみました。
そもそも発達障害とは?
発達障害とは、人が持って生まれてくる能力の発達に極端な凸凹があることをいいます。
人が社会で生きていくためには、視覚・聴覚・触覚・味覚・臭覚の五感を含め、運動力、会話力、理解力、注意力、集中力、学習力、社会力など、たくさんの能力が必要です。
日常生活に支障をきたすこともある発達障害の極端な凹凸ですが、周囲の環境やサポートで上手くカバーされることもあります。
成長による心と体の変化や、社会生活の中での立ち位置、周囲の環境やサポート体制の変化により、問題が表面化してくる場合もあります。
『発達障害』診断と『グレーゾーン』の境界線について
『発達障害』と『グレーゾーン』の境界線はあいまいです。
幼児期にはカバーされていた問題が、思春期(成長過程)に表面化してくることがあります。
そういう場合でも、思い返してもらうと幼少期に『おとなしく手のかからない子だった』という印象や『ほかの子どもとは違う特性がみられた』などのサインはあるといいます。
しかし、病院に行っても、本人が生活に困っているかいないかで判断されるので、見立てるドクターにより診断名が出たり、出なかったり、異なる場合もあります。
また、本人が問題性を感じていない場合は、家族が発達障害かなと思っても、診断名がつかないこともあります。
ゲームにのめり込む子どもたちの根底に発達障害がある可能性も⁉
発達症害を持つ子どもは、普通に登校していても、外では常に気が抜けない状態にいます。
特に自閉スペクトラム症をもつ子どもは、言葉通りに物事を受け取り、生真面目な印象ですが、適切に受けごたえができないなどのコミュニケーションに問題があるため、孤立することが多く、からかわれたり、無視をされたり、イジメの対象になることもあります。
そのような子どもには、帰宅後にのんびりとひとりで好きなことができる空間と時間が必要になります。
緊張を解き、こころを休めることができる環境が何よりも重要だからです。
手短なスマホのネットゲームに没頭するという形で疲れをいやすこともあります。
家族がその様子を否定的にとらえてしまうと、子どもは家庭にも心の置き場がなくなり、ますますゲームの世界にのめり込むようになるでしょう。
発達障害かもしれないと感じる要素はあるのに、診断名がつかないというグレーゾーンに位置する子どもの対応方法
思春期を乗り越えるのは、定型発達の子どもも大変ですが、発達に極端な凹凸のある子どもはさらに大変であるというのは、想像に難しくありません。
発達障害を抱える子どもが思春期を迎えるころには、その成長を一番近い場所で見守るお母さんの苦労もひとしおです。
幼児期から発達障害の症状が明確に出ている子どもは、適切な対応を親も学習していることが多いのですが、凹凸が軽度な場合やグレーゾーンと呼ばれる子どものお母さんは、
半信半疑のまま右往左往しながら子育てしているうちに、子どもが思春期を迎えてしまう場合が多いようです。
子どもの問題行動にショックを受けながら、オロオロしているうちに、親も子も疲れてしまい徐々に関係が悪化しているというケースもあります。
発達障害かもしれないと感じる要素はあるのに、診断名がつかないというグレーゾーンに位置する子どもの思春期の対応方法は、幼児期から発達障害と診断されている子どもより複雑だといえるでしょう。
・「自閉スペクトラム症(ASD)」・「注意欠陥・多動性障害(ADHD)」・「学習障害(LD)」
・「二次障害」・「大人の発達障害」
コメント